プロの職人が教える股裂けの対応法

こんにちは!

パーソナルスタイリストの夏川静楽(せいら)です。

最近、周りからパンツの股が裂けた話をしばしば聞きます。

 

 

階段を上がる、しゃがんでものを拾う時、走ったり、運動する時、後ろにビリビリとパンツが裂けた音は

「しまった!」「めっちゃ恥かしい」「焦った!」・・・心の中の叫び声と同時に聞こえてきますよね。

一番可笑しい話はオーダースーツを納品して、試着した時に股が裂けてしまった話です。笑

それは・・・単純にサイズが合ってないと思います。

 

そんな股が裂けて恥ずかしい思いをしたくないあなたの為に、今回当社のオーダースーツを関わるプロの職人さんに、股裂けの原因と対応法を教えていただきました。

 

パンツの股裂けはぽっちゃり体型の方に良く見られることです。その原因を6点纏めました。

1、ヒップと太腿周りのサイズが小さい

2、出尻の体型補正をしていない

3、過激のポーズや運動でパンツに負担がかかる

4、股上は浅い

5、お股のほうは良く汗がかくため、生地は汗で傷んで擦れて薄くなる。

6、二日間連続同じパンツを履く

 

まとめると、5と6は実は一番良く股裂けに繋がる原因だそうです。

 

それについて対応法もいくつ教えていただきました。

1と2は単純にサイズを正しく採寸して、体型補正をしてもらえばいいだけの話です。

3に対して、スーツ生地のスラックスを履いたまま、無理な運動やポーズをしない、特にSuper100以上細くて柔らかい生地。

4、いつもよりウエストの位置を低くして履く、もしくはオーダーメイドで股上を深く作る。

5と6番は完全に汗の原因です。生地は濡れた状態で擦れ合うと、ダメージが大きく、生地に毛玉ができて薄くなります。完全に乾燥していない状態で、翌日に履くとタブルパンチのダメージになります。そろそも、スーツを一日着たら、ホコリを落として、汗と匂いを飛ばして最低でも一日休ませてあげないと傷みやすくなります。どうしても出張中で履き替えるスラックスがない場合は、スラックスを裏返しをして風通しのいい場所に干します。もしくはドライヤーで股の部分の完全に乾かしてあげます。

7、良く股裂けする方は予め、オーダーメイドでスラックスを作るときに、股裂け防止のあて布を作ってもらう。

8、よくパンツが避ける人は柄が入っている生地を選ぶより、無地を選びましょう。生地の織り方によって無地のほうが糸が切れにくいから。

 

以上、プロの話によりますと、1〜7を守れば、殆ど股裂け事件が無くなります。

 

ちなみに、以下の図をご覧ください。

左図は汗で擦れ合って薄くなった生地。明らかに生地は起毛してしますね〜。

右図は見事な裂け方ですね〜!縫い目じゃないところで裂けていたことは、履く人の生活習慣でよくありがちの裂け方です。これも完全に5番と6番の原因で裂けたのではないでしょうか!?こうなると、もう修理しても恥ずかしくて履けないですよね〜。

 

みなさんも、裂けないように1〜8をなるべく守りましょう。

 

まあ〜、人間の体も大事にすれば長生きするのと同じ、お洋服もお手入れで寿命が決まりますね!

お手入れを心がけましょう!